刑事事件のニュースで「起訴」「不起訴」という言葉をよく目にしますが、よくわからないという人もいるのではないでしょうか。
- 起訴・不起訴とは
- 不起訴になる理由
- 外国人の不起訴
に関して、元警察官で元刑事の私が、実際に体験した事件をもとに解説します!
ぜひ最後までご覧ください。
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起訴・不起訴って何?

警察が捜査した事件を検察官に送致した後、検察官が起訴か不起訴を決める手続きを行います。
- 起訴
裁判で裁判官に有罪か無罪かを判断してもらうこと - 不起訴
証拠不十分などの理由で裁判はせずに事件終了になること
起訴
検察官が起訴をしたら、公判(裁判)が請求され、犯人つまり被疑者は「被告人」になります。
公判請求とは、裁判をして有罪か無罪かを決める必要があると検察官が判断した場合に行われます。
ニュースでよく「執行猶予●年、懲役●年の判決」と目にしますが、執行猶予が付いていても有罪は有罪です。
検察は無罪になる(負ける)可能性がある事件は起訴しないので、無罪になることは少ないです。
噂によると、無罪判決の事件を取り扱った検察官は左遷されるとか...
事件を捜査している刑事からすると、一生懸命捜査した事件が不起訴になったときは虚しかったですね。
起訴されると、留置場や拘置所に勾留されている被疑者は「起訴後勾留」といって、勾留期間が延長されます。
逮捕されずに起訴されることを在宅起訴といいます。
不起訴
検察官が不起訴と判断すれば、勾留されている被疑者は釈放され、事件終了となります。
ここで気になるのが、不起訴って無罪なの?という疑問ですが、結論、無罪と同じです。
ただし、前歴が残ります。
写真や指紋を採取されて警察のデータベースに登録されます。
前歴とは、事件の犯人つまり被疑者として事件処理されたものの、裁判で有罪の判決を受けていない人につく経歴のことです。
前科とは裁判で執行猶予付きを含む有罪判決を受けた人につきます。
不起訴になれば裁判が開かれることもないので、知らないだけで身の回りに実は前歴を持っている人がいるかもしれません。
また、勾留されていた被疑者は釈放となります。
不起訴になる理由

裁判では、これまで捜査してきた事件の証拠をもとに検察官が、「被告人が◆◆の事件を犯したという証拠があるから被告人が犯人に間違いない。懲役●年の判決を求めます。」と裁判官に申し出ます。
弁護側は、「被告人は初犯で、反省している。執行猶予付きの判決を求めます。」等と被告人を弁護します。
裁判官は、被告人が
- 初犯か前科前歴があるのか
- 本人が反省の意を示しているか
- 監督する者がいるか
- 被害弁償が行われているか
- 社会的制裁を受けているか
などを総合的に判断して判決を下します。
私の経験上、下記の項目を満たしている場合は不起訴、または執行猶予付きの判決になるケースが多いです。
- 初犯である
- 反省文を書いている
- 同居の家族がいる
- 被害弁済をしている
- 実名で報道されている
私は留置場で勤務したこともありますが、外国人に限らず、目に見えて反省している被疑者は数少ないと感じました。
弁護士に言われたから反省文を書く被疑者や、どうして(犯行が)見つかってしまったんだろうと悩む被疑者が多かったです。
寝る前にお祈りをしている外国人も見かけますが、正直、神に祈る前に自分の行いを顧みたほうがいいんじゃないのか?と思うこともありました。
外国人による性犯罪
最近、下記のような外国人による犯罪が不起訴になるケースが目立ちます。
なぜレイプなどの重大犯罪が不起訴になるのでしょうか。
私は性犯罪事件も多く担当してきましたが、
- 示談金を支払っている
- 被害者が捜査協力しない、またはできない
といったケースは不起訴になりやすいです。
性犯罪の示談金の相場は、私が見てきた場合ですと大体300万円くらいでしょうか。
性犯罪は「不同意」の定義があいまいな部分が多く、裁判で勝機が見えないので検察側は起訴しづらい状況になっています。
- 防犯カメラなどの客観的証拠が少ない
プライベート空間であるホテルの中や、人通りの少ない路地などには防犯カメラが設置されていないことが多いです。 - 不同意だったと被疑者が認識していない
不同意とは、同意していない状況や拒否できない状態であった場合を含みますが、言った言わないの押し問答になることが多いです。法改正されましたが、性犯罪は密室や人気のない場所での犯行が多いので、どのように「不同意」を立証させるのかが重要になります。
日本語がわからない外国人は「相手が拒否しているとは思わなかった」という言い訳をしてきます。
日本語を喋れないフリをする外国人も大勢みてきました。
人権派弁護士に入れ知恵されているのかもしれませんが、「犯罪だとは知らなかった、わからなかった」を押し通します。
押し通せれば、罪が軽くなる若しくは免れられるとわかっているからです。
元刑事視点の外国人犯罪

外国人研修生の人種は、賃金の安い人国の人たちに移り変わっています。
数十年前までは中国人でしたが、今ではベトナム人やミャンマー人、カンボジア人が多くなってきました。
刑事時代、カンボジア人を逮捕したこともありましたが、まずクメール語の通訳人を見つけることが最難関でした。
クメール語の通訳人を他県から派遣してもらって取調べを行います。
通訳の派遣にかかるお金も税金です。
警察官をしていたとき、正直、外国人の相手は大変でした。
当然言葉は通じないし、低賃金の外国人労働者は日本語は疎か、簡単な英単語すら理解できない人が多いです。
こちらの話は聞かずに自分の言い分ばかりを喚き散らしてきます。
外国人とは習慣も信仰も違うので、わかり合うことは難しいです。
刑事時代、ある国の労働者が自◯したので、領事館を通じて祖国にいる家族にご遺体を引き取って欲しいと連絡しましたが「死んだ子どもの遺体はいらない」と受け取りを拒否されたことがあります。
これが文化の違いです。根本的に考え方が違います。
日本国に来て日本で暮らしている以上、日本の法律を守る義務があるはずです。
日本の法律を守れないような外国人は全て強制送還されるべきであり、二度と日本に入ってきてはならないと思います。
起訴・不起訴の統計データ
法務省が発表している統計データを調べました。
| 2023年 | 2022年 | 2021年 | |
| 起訴数 | 238,145 | 227,597 | 244,425 |
| 不起訴数 | 507,221 | 479,092 | 492,096 |
| 起訴率 | 32.0% | 32.2% | 33.2% |
外国人に限らず、そもそもの起訴率が低いです。
警察が送致した事件で裁判が行われているのは約3割しかありません。
警察庁が発表する犯罪統計には「国籍別の検挙件数、検挙人員」が公表されているにもかかわらず、検察庁は国籍別にデータを採っていない、もしくは公表していません。
犯罪統計で外国人が検挙された統計データを分析した記事はこちらです。
2025/3/18には日本保守党の島田洋一衆議院議員が国会で法務大臣に質問しています。
なぜ不起訴になったのか、理由を述べなければ検察に対する不信感が増すだけです。
【結論】なぜ性犯罪が不起訴になるのか
不起訴になる理由はこのとおりです。
- 初犯である
- 反省文を書いている
- 同居の家族がいる
- 被害弁済をしている
- 実名で報道されている
上記に加え、性犯罪が不起訴になる主な理由は以下のとおりです。
外国人犯罪に限らず、日本の司法制度は甘いです。
そもそも被疑者が罪を犯さなければ、被害者は存在しません。
被害者と接する時間の多かった私からすると、被疑者の人権より被害者の人権を守ってほしいです。
検察官は無罪を恐れずに公判請求をしてほしいですし、裁判官には被害者に寄り添った判決するよう希望します。
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