
みなさんが好きな刑事ドラマは何ですか?
どの時代でも人気なのが刑事ドラマ!
昭和世代は「太陽にほえろ!」や「西部警察」、「あぶない刑事」。
平成世代は「踊る大捜査線」や「相棒」、「SPEC」。
令和世代は「VIVANT」や「ハコヅメ」でしょうか。
実際、40代から50代の警察官で「太陽にほえろ!」や「西部警察」を観て警察官を目指した!という人は多いです。
私はドンピシャ平成世代で、踊る大捜査線やSPEC、天海祐希さん主演の「BOSS」が好きでした。
ここでは、
について詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください!
刑事ドラマはリアル?
よくある刑事ドラマは、
とかでしょうか。
刑事さんがカッコよく犯人を追い詰めて、拳銃を使って制圧する!のが王道な刑事ドラマ。
実際はどうでしょう。
イケイケ主人公が1人で捜査
一匹狼の主人公が聞き込みしたりして犯人を特定するのは見応えもありますし、主人公を応援したくなっちゃいますよね。
では実際にいるのでしょうか。
上司に逆らっても情熱を持って捜査する刑事。残念ながらいません!
「こうしたらどうですか?」「こうしてみてもいいですか?」と意見を言うことはありますが、ドラマの主人公のように自分の意見を貫いて捜査することはありません。
事件は各係で捜査していきます。組織力、協調性が大切です。
いくら気に入らない上司であっても、上司の指示に従う義務があるので、上司の指示に従います。
事件発生!
刑事ドラマでは、かっこよくスーツを着た刑事さんたちが現場にやってきますね。
余裕さえ見える刑事さんですが、実際は、スーツを着ている刑事さんは少数派です。
スーツは動きづら過ぎる上、臭う現場ではスーツに臭いが染み着いちゃいます...。(腐乱臭はガンコです)
普段からスーツを着て仕事をしているのは、詐欺などの知能犯罪を捜査する知能犯係や暴力団事件を担当する組織犯罪対策係の刑事さんはスーツを着ていることが多いです。
殺人や強盗、窃盗などの捜査を行う強行犯係や盗犯係の刑事さんは作業服を着ています。
また、マスクやヘアキャップもせずに現場に立ち入って捜査することはありません。
鑑識さんにめちゃくちゃ怒られます。
実際の現場では怒号が飛び交うことも。時間との勝負です。特に夏場は。
ご近所さんに聞き込み
ドラマでは、事件現場近くの住民に聞き込みをしている刑事さんがよく映りますね。
現場100回という言葉もあるくらいです。
実際聞き込みはしますし、何度も現場に行きます。
しかし、人間の記憶は当てにならないことが多いのです。
銀行や学校に勤めていて、防犯訓練を受けたことがある人はわかると思いますが、訓練後に犯人の着ていた服や特徴を聞いても、ほとんどの人が覚えていません。
そのため、今では防犯カメラの映像を解析するのが定石。
どこかに防犯カメラが設置されていないかを探し回ってウロウロすることもしばしばあります。
最近はお店や会社だけでなく、簡易的な防犯カメラやWi-Fiカメラを設置しているお宅も多いので、映像の提出を求められた人もいるのではないでしょうか。
本庁と所轄
本庁というのは警視庁のことで、警視庁以外の道府県では「本部」になります。
所轄というのは「警察署」のことを指します。
ドラマでは、本庁のお偉いさんが所轄の刑事さんに対して偉そうに物申す場面がありますね。
実際の現場で本庁と所轄のようないざこざがあるのかというと、半分ウソで半分本当。
ドラマのように本庁(本部)と所轄(警察署)の手柄の取り合いはありません。
しかし、いさかいはあります。
なぜいさかいが起こるのかというと、
という問題が発生するからです。
特に捜査方針を考える係長や課長と本庁(本部)が揉めることもしばしば。
拳銃を使う
これはみなさんわかると思いますが、ドラマのようにドンパチすることはないです。
そもそも内勤の刑事さんは、交番のお巡りさんのように拳銃を持ち歩きません。
ヤ◯ザの事務所のガサに行くときには持って行くかもしれませんが...。
日本の警察官の拳銃使用には厳格な規律があるので、拳銃を撃つというのは本当に最終手段。
私が警察官を拝命した13年前と比べて、最近は拳銃を使用して制圧する現場が増えているような気がします。
治安が悪化しているんでしょうね...。
逮捕したらドラマ終了
ドラマの序盤で事件が発生し、話数を重ねながら犯人を追い詰めて行き、最終的に犯人を逮捕してドラマが終わることが多いと思います。
しかし犯人を逮捕して事件が終了する訳ではありません。
犯人を逮捕したら、決められた時間内に司法手続きを行わなければいけません。

司法手続きの詳細は↑記事をご確認ください!
逮捕して検察官に送致、勾留、取調べ...やることは山積みです。
ドラマのように、「犯人逮捕したー!打ち上げしよう!」とはなりません笑
逮捕した後の手続きをドラマにしてもパッとしないので、省略されているのだろうと思います。
敬礼の違和感
ドラマの刑事さんが敬礼するシーンをよく見かけますが、ものすごく違和感を感じます。
これは、自衛隊や消防の方も「わかる!」と賛同していただけると思います。
「帽子をかぶっていないときに挙手の敬礼はしないから!」
みなさんが頷いているのが見える気がします!
実は、帽子をかぶっていないときに挙手して敬礼するのは間違いなんです。
帽子をかぶっているときは挙手の敬礼。
帽子をかぶっていないときは頭を下げる敬礼。
と決まっています。
制服を着たお巡りさんが挙手の敬礼をしているのは正解なんですが、スーツを着た刑事さんが挙手の敬礼をしていると「うん。なんで?」と冷めてしまうことも。
逆にドラマで刑事さんが頭を下げて敬礼しているシーンがあると、「正解!」と感動します。
刑事さんは刑事ドラマを見るのか?
結論、私は見ません!
事実と違う部分が気になってドラマの内容に集中できないからです。
医療関係者が医療ドラマを見ないのと同じですね。
私の周りでも刑事ドラマを見ている刑事さんはあまり見たことがありません。
理由として、
というのもあるかも...。
元刑事が思うリアルな刑事ドラマは?
ずばり、私が思うリアルな刑事ドラマは、
です。
刑事ドラマじゃないというツッコミが入りそうですが、刑事ドラマを見ないので許してください!
「ハコヅメ」は原作者が元警察官とのことで、とってもリアル!
交番勤務時代を思い出しました。
特に「通常点検」のシーンは爆笑です。
誇張されていますが、警笛の「ヒュー」はあるある!
「教場」は木村拓哉さんが教官として新米警察官を鍛える内容でしたが、警察学校はまさにドラマの「教場」。
実際の警察学校ではドラマのような事件は発生しませんが、教官の迫力がリアルです。
警察学校の教官はとても恐ろしくて厳しいので、私も未だに教官と話すときは緊張します。
まとめ
まとめると、
です。
他にも気になることやオススメの刑事ドラマがあればコメントで教えてください!
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